EURGBP(ユーロポンド)をMT4の自作EA「Takonomori_ver5.6」を使った自動売買でトラリピ運用しています。
トラリピの運用にはトラリピの設定と資金管理がとても重要です。
今回は、EURGBP(ユーロポンド)のトラリピ設定をするために最適なトラップ幅と最適な利確幅を調べていきます。
資金管理も重要ということなので、必要資金と必要証拠金、年間損益とドローダウンもバックテストから確認していこうと思っています。
- 2020年11月21日時点での口座状況
- 運用成績
- 自作トラリピEA
- トラリピの最適な利確幅
- トラリピの最適なトラップ幅
- スワップとスプレッド
- 想定レンジとハーフ&ハーフ
- EURGBP(ユーロポンド)のトラリピ設定
- 資金管理
- まとめ
2020年11月21日時点での口座状況
この時点での口座資金は、2,447,627円。
現在はユーロ英ポンド(EURGBP)の1通貨でトラリピ運用していますが、過去に運用していた通貨ペアのポジションが残っているため複数通貨を表示しています。
このインディケーターは複数通貨のトラリピ運用には重要で必需なので無料でダウンロードすることができるようにしてあります。
運用成績
2020年8月からトラリピ運用をしている口座の状況です。
月間損益
週間損益
基本的に損切をしないで運用しているのでマイナスになることはありません。
長期的な投資方法なので損切りしないで、決済されるのをひたすら待つだけです。
それでもコツコツと自動で利益を積み上げてくれます。
自作トラリピEA
トラリピ
予想レンジの上限と下限を決め、レンジの中にトラップを仕掛けていきます。
仕掛けたトラップの価格にポジションを持ち設定した利幅で決済されます。
こういったロジックをトラップ・リピート・イフダン、略してトラリピといいます。
指値・逆指値・成行注文
指値注文の買い設定の場合は、下がるときにポジションを持ち、上がるときに決済されます。
逆指値注文の買い設定の場合は、上がるときにポジションを持ち、上がるときに決済されます。
成行注文の買い設定の場合は、EAを起動させた時にポジションを持ち、上がったときに決済されます。
EA「Takonomori」では、指値注文、逆指値注文、成行注文の3種類の注文方法でトレードすることができます。
さらに指値注文+逆指値注文、指値注文+成行注文、逆指値注文+成行注文の3種類、合計6種類の注文方法を選ぶことができます。
トラリピEAのダウンロード(無料)
MT4であれば、国内・海外のFX会社どこでも使うことができます。
FX、株価指数、仮想通貨でも設定を変更すれば使うことができます。
完全に無料なので登録なども必要ありません。
ダウンロード・インストールの方法
EA「Takonomori」をダウンロードして、MT4にインストールする方法を簡単に説明しているので参考にしてください。
トラリピの最適な利確幅
1年間のバックテストから利確幅を調べると①100Pips、②90Pips、③80Pipsです。
5年間のバックテストの結果も同じで、利確幅が広い方が損益が大きくなります。
結果としては利確幅が広い地ほど損益が大きくなることがわかりますが、総取引数が少なくなるので頻繁に決済されなくなるということになります。
ATRからの最適な利確幅
トラリピの最適な利確幅は、ATR(Average True Range)という指標を使って利確幅を出すことが多いようです。
EURGBPのATRがこちらで、78.5となっています。
1年間で1日平均どれぐらい動いたかという数字です。
Daily AV(1日平均)でMT4のチャートの右隅にいつでも確認できるように常に表示しています。
このATRで設定すると78Pipsが最適な利確幅となりますが、本当にそうでしょうか。
2016年からのバックテストで確認していきます。
バックテストからの最適な利確幅
MT4のバックテストで利確幅を調べてみると、その年によって違いがあるのですが利確幅が広い方が利益が多くなっていることがわかります。
2016年のバックテストの結果
2017年のバックテストの結果
2018年のバックテストの結果
2019年のバックテストの結果
2020年のバックテストの結果
利確幅を広げれば利益が多くなりますが、取引数が減ってしまうので頻繁に利確されなくなるということも覚悟しなければなりません。
2週間に1回も利確されないということもあります。
1日の平均が78.5Pipsなので、60Pipsぐらいが妥当ではないでしょうか。
バックテストの結果からしても最大限の利益を得ることはできないのですが、60Pipsならそこそこの利益を得ることができます。
2日に1回は利確してほしいので、今回の最適な利確幅は60Pipsとします。
トラリピの最適なトラップ幅
続いて、トラリピの最適なトラップ幅はどれくらいなんでしょうか。
これもMT4のバックテストで調べたので確認していきます。
これは完全に資金力になってしまうので、どれがいいということではなくどれぐらいの資金を持っているかという問題になります。
自分に合った資金でトラップ幅を決めてください。
今回の最適なトラップ幅は5Pipsです。
5Pipsよりもトラップ幅を狭くすることはできますが、あまり意味がないと思います。
トラップ幅を狭くするよりもロット数を増やした方が良いのではないでしょうか。
バックテストで分かったことは、トラップ幅とロット数の関係性です。
トラップ幅を狭くするよりもロット数を増やした方が利益が増える場合があるので、今後検証していきたいと思っています。
スワップとスプレッド
楽天証券の楽天MT4でFXの自動売買をしていますが、トレードで重要なことといえばスワップとスプレッドですよね。
楽天MT4のスワップとスプレッド
楽天MT4でのスワップとスプレッドを確認してみたいと思います。
ユーロ英ポンド(EURGBP)のスプレッドは10(1.0pips)、買いのスワップがマイナス0.43ポンド、売りのスワップが0.03ポンドとなっています。
クロス円以外の通貨ペアのスワップの計算方法
これをユーロ英ポンド(EURGBP)で計算してみると、次のようになります。
取引通貨数量 ÷ 10,000 × 受け取りスワップ × 対円レート(ポンド円)
買いスワップの計算
1,000通貨 ÷ 10,000 × 0.43ポンド × 135.00円 = 5.805円
買いポジションを1000通貨保有していると、毎日5.805円のマイナススワップが発生します。
売りスワップの計算
1,000通貨 ÷ 10,000 × 0.03ポンド × 135.00円 = 0.405円
売りポジションを1000通貨保有していると、毎日0.405円のスワップが加算されます。
スワップの付与
毎日スワップが付与されるのですが、通常はポジションが決済されないとスワップポイントを受け取ることができません。
楽天MT4ではポジションを決済しなくてもスワップポイントだけが自動的に口座に加算、マイナススワップの場合は口座からスワップポイントが引かれることになるので注意が必要です。
想定レンジとハーフ&ハーフ
想定レンジを過去5年間の相場からトラップを仕掛けていきます。
5年間のチャートを上下半分に分けて、上半分を売り設定、下半分を買い設定としてハーフ&ハーフ設定での運用をしていきます。
設定をする項目は、売り/買い、ロット数、トラップ本数、レンジ最高値、トラップ幅、利確幅、予約注文範囲の7つの設定で運用することができます。
利確幅と予約注文範囲は50Pips、損切幅と逆指値注文幅は0Pipsと設定を固定しています。
注文設定は、逆指値注文のみの設定で運用しています。
トラップの幅を狭くしてトラップの本数を増やせば、トラップが多くなるので必要資金が多く必要になります。
トラップトレードは単純なロジックだけに資金管理と設定が重要です。
EURGBP(ユーロポンド)のトラリピ設定
買いトラップ 0.8300 ~ 0.8900
売りトラップ 0.8900 ~ 0.9500
トラリピ設定
ユーロ英ポンド(EURGBP)を0.03ロット(3,000通貨)で運用しています。
パラメーター(買い設定)
EA「Takonomori_ver5.6」で運用する場合の買い設定のパラメーターです。
簡単にパラメーターの説明をしておきます。
- マジックナンバー(EAを複数使う場合に1,000ぐらい間をあける方が良い。)
- スリッページ
- スプレッド制限(pipsではないので注意、pips×10)
- 売りトラップ設定(売り設定の場合はtrue、買い設定の場合はfalse)
- 買いトラップ設定(買い設定の場合はtrue、売り設定の場合はfalse)
- ロット数
- トラップ数
- 予想レンジ最高値
- トラップ幅
- 利確幅
- 損切幅(基本は0で損切はしない。)
- 予約注文幅(注文幅を広げすぎると警告が来る可能性あり、トラップ幅の4倍くらいがおすすめ。)
- 指値注文
- 逆指値注文
- 成行注文
- 逆指値注文幅
- 矢印の色
パラメーター(売り設定)
EA「Takonomori_ver5.6」で運用する場合の売り設定のパラメーターです。
バックテストの結果
参考になるかどうかは分かりませんが、運用しているEURGBPのトラリピ設定でバックテストをしたので、それを載せておきます。
2016年買い設定バックテスト
2016年売り設定バックテスト
2017年買い設定バックテスト
2017年売り設定バックテスト
2018年買い設定バックテスト
2018年売り設定バックテスト
2019年買い設定バックテスト
2019年売り設定バックテスト
資金管理
損切をしない設定なのでロスカットしないためにも資金管理がとても重要になってきます。
トラリピ運用試算表
最低限必要な資金と必要証拠金をマネースクエアのトラリピ運用試算表から計算しています。
運用している設定は0.03ロットで最低必要資金が3,292,740円。
最安値価格の0.8300を下回るとロスカットされます。
最高値価格の0.9500を上回るとロスカットされます。
その時の必要証拠金が1,846,800円。
マネースクエアのトラリピ運用試算表は口座を持っている人しか使うことができないので使いたい場合は、口座開設をする必要があります。
設定を順番に記入していけば必要な資金がわかるのでとても便利なので、設定を変更する場合に必ず使っています。
対米ドル通貨を選んでください。
通貨ペアにEURGBPがない!?のでEURUSD(ユーロ米ドル)でも選んでください。
マネースクエアでは、EURGBPの通貨ペアの取り扱いがないので最初の項目で選択をすることができません。
最後の項目の「現在ンの米ドル円レートは?」というところで、現在の英ポンド円レートを入力してください。
135.00円~140.00円ぐらいの価格を入力します。
「計算スタート」をクイックするといろいろと情報が出てくるので、設定を変更しながら使うことができます。おすすめです。
もう少し詳しく見ていきます。
MT4のバックテスト
MT4のバックテストで年間損益とドローダウンを調べました。
ロット数の変更を考えるときに参考にしてください。
こちらはトラップ幅を変更する時に参考になると思います。
まとめ
トラリピは損切設定をしない、更にトラップを多く仕掛けるので保有ポジションが多くなりロスカットされる可能性が高いトレードです。
だからこそ資金管理がトラリピの設定と同じぐらい重要になってきます。
長期的なトレードとして運用するのであればおすすめのトレード方法だと思います。
一度に大きな利益を得ることはできませんが、毎日コツコツ小額の利益を得て長期的に運用できるのがトラリピのよいところです。
MT4の自動売買なので設定と資金管理さえしていれば、時々確認するだけでも利益を得ることができます。
不労所得ではありませんがやる価値はある投資方法だと思っています。
バックテストやデモ口座で試してから投資をするようにしてください。
失敗しても資金は戻ってきません。